自治体合併とブランディング

最近の自治体合併をその名称で見る限り、「新潟市」や「静岡市」のように、中心となる都市の名称を継続するケース、「さいたま市」や「南アルプス市」のように新しい名称を採用するケース、「由利本荘市」や「いちき串木野市」のように旧来の都市名を合成したケースとがあるようだ。
最近、新潟県長岡市を訪れたが、魚市場で有名な寺泊も、栃尾揚げの栃尾も、地震被害の山古志も長岡市の一部となっていることに驚いた。われわれ情報の受け手サイドが抱いている、山本五十六を生んだ「長岡ブランド」は大きく認識を変えなければならないようだ。
私は現在さいたま市に居住している。01年に浦和・大宮・与野の3市を統合し、その後岩槻市を併合して今日に至っているが、さいたま市民の一体感の形成も、市外からの認知もいま一歩の感がある。サッカーを見ても、浦和にはレッズが、大宮にはアルティージャが存在している。
地域間競争の側面でも、市民のプライドを強めるためにも「さいたま市ブランド」の構築が、これからの課題だろう。